秋に「人生フルーツ」という映画を観、
年をとったらこんなふうに暮らしたいものだと考えていた。 その映画の中で、夫であるつばたしゅういちさんは午睡中に亡くなってしまい、 妻の英子さんだけが残され、一人で暮らしていく様子が描かれていた。 この『ふたりからひとりへ』には、その後の英子さんの暮らしに対する思いや しゅういちさんが生きていたころに語っていたことなどが 写真と共に載せられている。 映画ではわからなかった部分あり(しゅういちさんは病気のため、導尿していた)、 映画でのことがよく理解できた部分あり(戦争中にもらった印鑑の話)、 映画で息詰まるのではないかと心配していたことが解決した部分あり(娘さんと外食するようにもなった)、 新年1冊目にいい本を読めたと思う。 ちょっと嬉しかったのは、お米をたいたり、お茶を飲んだりする水は龍泉洞の水の取り寄せで、 しゅういちさんの写真の前にご飯があげられる、そのお盆が秀衡塗だったこと。 丁寧な暮らしの中に岩手のものが使われていたのは、なんだかとても素敵なことのように思われた。
by barnes_and_noble
| 2018-01-02 23:35
| 本
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